この記事では、プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)を2段階、3段階に連動させる、Excel(エクセル)テクニックを紹介します。
今、「営業エリア」、「販売拠点名」、「販売拠点に所属する従業員名」を入力していく表があるとします。
A列にあらかじめ設定しておいた営業エリア名を選択すると、B列ではその営業エリアの販売拠点が選択でき、さらにC列ではその販売拠点に在籍している従業員を選択できるようにします。
プルダウンメニューに使うデータを準備する
まずは、プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)に使用するリスト用データを準備します。
2枚目のシートには、営業エリアを見出しとしたプルダウンメニューの2段階目に使用する、営業エリアごとの支店名を集約したデータベースを用意します。
3枚目のシートには、各支店を見出しとしたプルダウンメニューの3段階目に使用する、各支店に在籍する従業員名を集約したデータベースを用意します。
データベースをテーブル化して名前をつける
用意した2枚目のシート、3枚目のシートのデータベースにテーブルを適用します。そして、それぞれのテーブル範囲に名前を付けます。
まずは、2枚目のシートのデータベース上のいずれかのセルを選択し、テーブルを適用するショートカットキー[Ctrl +T]と押します(もしくは、リボンの[挿入]タブにある[テーブル]ボタンを押します)。
すると、[テーブル作成]ダイアログが表示されます。範囲がテータベースと一致しているか、[先頭行をテーブルの見出しとして使用する]にチェックマークが入っているかを確認して、OKを押します。
OKを押すと、データベースにテーブルが適用され、デフォルトのテーブルデザインが適用されます。
続けて、[テーブルデザイン]タブのプロパティグループにある[テーブル名]の項目で、追加したテーブルに名前を付けます。この2枚目のシートのデータベースは、各エリアの販売拠点を表しているので、テーブル名は[拠点]とします。
3枚目のシートのデータベースも同様にして、テーブルを適用します。
3枚目のシートのデータベース上のいずれかのセルを選択し、[Ctrl +T]と押して(もしくは、リボンの[挿入]タブにある[テーブル]ボタンを押します)テーブルを適用します。
3枚目のシートのデータベースにも、テーブル名をつけます。この3枚目のデータベースは、各販売拠点に在籍する従業員名を表しているので、テーブル名は[従業員名]とします。
この3枚目のシートでは、プルダウンメニューの3段階目を機能させる設定として、各販売拠点に在籍している従業員をグループ化して、そのグループの名称を在籍している拠点名にします。
ただし、1つ1つグループに名称をつけていくのは非効率的です。そこで、各販売拠点に一括で名前を付ける方法を紹介します。
データベースの全ての範囲を選択した状態で、リボンの[数式]タブの[定義された名前]グループにある[選択範囲から作成]ボタンをクリックします。
すると、[選択範囲から作成]ダイアログが開きます。この[選択範囲から作成]ダイアログでは、特定の範囲に存在している値からまとめて名前を作成することができます。
今回は、各販売拠点名を表した一番上の見出し行の名前を付けていきたいので、[上端行]にだけチェックを入れた状態でOKを押します。
連動するプルダウンメニューを挿入する
ここまでで下準備が完了しました。つづけて、1段階目と、2段階、3段階と連動するプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)をつくります。
1段階目のプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)
まずは、営業エリアの範囲、A2セル~A8セルを選択します。つづけて、リボンの[データ]タブの[データツール]グループにある[データの入力規則]ボタンをクリックします。
[データの入力規則]ダイアログの[設定]タブの[入力値の種類]から[リスト]を選択します。そして、その下の[元の値]ボックスに、 =INDIRECT("拠点[#見出し]") と入力し、OKを押します。
これで、A列に営業エリアが選択できるプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)ができます。
2段階目のプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)
ここでは、とりあえず、営業エリアの「関東」を選んでおき、2段目のプルダウンメニューを設定します。B2セル~B8セルを選択し、[データの入力規則]ボタンをクリックします。
ここで、[データの入力規則]ダイアログの[入力値の種類]から[リスト]を選択します。そして、その下の[元の値]ボックスに、 =INDIRECT("拠点["&A2&”]") と入力し、OKを押します。
これで、B列に「販売拠点名」が選択できる2段目のプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)ができます。
3段階目のプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)
今度は、とりあえず、販売拠点名の「埼玉県支店」を選んでおき、3段目のプルダウンメニューを設定します。C2セル~C8セルを選択し、[データの入力規則]ボタンをクリックします。
先ほどと同様に、[データの入力規則]ダイアログの[入力値の種類]から[リスト]を選択します。そして、その下の[元の値]ボックスに、 =INDIRECT("従業員名["&B2&”]") と入力し、OKを押します。
これで、C列に「埼玉県支店」に在籍する「従業員名」が選択できる3段目のプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)ができます。
参照範囲をテーブル化するメリット
参照元となるデータベースにテーブルを適用することで、2枚目のシートに販売拠点を追加した際や、3枚目のシートに従業員を追加した際に、参照範囲が自動で拡張されます。
2段階、3段階と連動させるプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)の際にはもちろんですが、連動させないプルダウンメニューの際にも参照範囲はテーブルにしておくことをおすすめします。
リストの空白を他の文字列に一括変換する
プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)の空白欄が気になる場合は、空白欄に「-」などの文字列に入力します。例えば、2枚目のシートを開き、テーブルを適用した範囲内のいずれかのセルを選択した状態で、[Ctrl + Shift +* ]や[Ctrl +A ]などと押して、テーブル適用範囲を全選択します。
この状態で、[Ctrl + G ]と押し、[ジャンプ]ダイアログを開き、[セル選択]ボタンをクリックします。[選択オプション]ダイアログにある[空白セル]を選択し、OKを押します。
すると、[空白セル]の部分だけが選択されます。[F2]キーを押して、編集モードにし、「-」と入力して、[Ctrl + Enter]と押すと、全ての[空白セル]に一気に、「-」が入力されます。
プルダウンメニューの作成(表示・設定)方法
データの入力規則を使った、プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)の作成(表示・設定)方法を紹介しています。
ワークシート内のデータを使わない方法と使う方法、そして、名前ボックスを使うテクニック、名前の定義を使うテクニックを図解しています。
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Excelのプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)を作成(表示・設定)する
プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)のキーボード操作
プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)を使って入力するときに、毎回セルの右側の下矢印[▼]をクリックするのは大変です。
キーボード操作(ショートカットキー)で、すばやく項目を選択できるようにしましょう。ショートカットキー[Alt]+[↓]だけでなく、プラスワンのテクニックも紹介しています。
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Excelのプルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)をキーボードで操作する(ショートカットキー)
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