Excelには、入力済のセルを選択し、その右下隅の小さな四角(フィルハンドル)をマウスでドラッグすると、セルをコピーしたり、連続データを入力したりできる[オートフィル]と呼ばれる機能があります。
「使ったことがある」という方が多い機能ですが、「使いこなせている」という方は意外と少ないような気がします。
そこでこの記事では、省力化の定番「オートフィル」の使い方をしっかりと解説します。
全部使いこなせているかの確認などにも、ご活用ください。
ダブルクリックでオートフィルできる
セルやセル範囲を選択すると、右下隅に[フィルハンドル]と呼ばれる四角のつまみが現れます。
この四角いつまみをカーソルの形が「+」になっている状態で、ダブルクリックすると[オートフィル]ができます。
特に、データが縦長のときには、ドラッグよりずっと楽なのでおすすめです。
ただし、ダブルクリックによる[オートフィル]の場合、データが途中で途切れているとそこで止まってしまいます。
[オートフィル]を続けたいときには、[フィルハンドル]をドラッグしてください。
コピー対象データの種類によって結果が変化する
Excelのデータは、大別して「数値」「文字列」「日付」の3種類に分けられます。
[オートフィル]は、コピー対象のデータの種類によって結果が変化します。
「数値」や「文字列」のときはコピーされ、「日付」のときは連続した日付に、「文字列+数値」のときは連番になります。
[Ctrl]キー併用でコピーと連番を切り替える
[オートフィル]は[Ctrl]キーを押しながら操作すると、[コピー]と[連番]が切り替わります。
例えば、「数値」を[オートフィル]すると[コピー]になりますが、[Ctrl]キーを押しながらだと[連番]に切り替わります。
「日付」や「文字列+数値」も、[Ctrl]キーを押しながらだと[コピー]に切り替わります。
オートフィルはスマートタグとセットで覚える
[オートフィル]で意図しない結果になったときには、[スマートタグ]を活用しましょう。
1つずつ増える数値をつくりたかったのに、数値がコピーされてしまった。
こんなときは、[スマートタグ]を押して[連続データ]を選択します。
すると、数値の連続データに変わります。
[オートフィル]で罫線が崩れてしまったというときには、[スマートタグ]から[書式なしコピー(フィル)]を選択しましょう。
日付のスマートタグはバリエーションが豊富
「日付」が対象のときは、[スマートタグ]の種類が増え、[連続データ(日単位)][連続データ(週日単位)][連続データ(月単位)][連続データ(年単位)]が追加されます。
通常、「日付」を[オートフィル]すると連続した日付になりますが、[スマートタグ]で「週単位」や「月単位」の連続した日付にすることができます。
私は、[連続データ(月単位)]を比較的使います。
やり方は、「月の末日」を1つ入力して[オートフィル]します。
すると連続した日付になりますが、ここで[スマートタグ]ボタンを押して、[連続データ(月単位)]を選択すると1ヵ月ごとの末日に変わります。
この方法で、「各月10日」や「各月15日」などのデータを簡単に作ることができます。
等差の連続データをつくる
「奇数の数列」や「偶数の数列」、「1ずつ値が減少する数列」なども[オートフィル]でできます。
このような等差数列をつくるには、まず数列の最初の2つのデータを入力します。
つぎに、この2つのデータを選択して[オートフィル]をかけます。
ダブルクリックで書式を連続コピーする
[オートフィル]ではありませんが、冒頭で紹介したダブルクリックに関連したテクニックを追加で紹介します。
セル範囲や表の枠線(罫線)などの書式部分を複数の箇所にコピーしたいときには、コピーしたい書式がある範囲を選択し、[ホーム]タブの[クリップボード]グループにある[書式のコピー/貼り付け]ボタンをダブルクリックします。
そして、コピー先の範囲をドラッグします。すると、書式だけがコピーされます。
つづけて、次の範囲をドラッグします。すると、今度も書式だけがコピーされます。
[書式のコピー/貼り付け]ボタンをダブルクリックすると、[Esc]キーを押すか、再度[書式のコピー/貼り付け]ボタンを押すまで、連続して書式をコピーすることができます。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
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