Excel(エクセル)では、日付と時刻をシリアル値と呼ばれる数値で管理しています。
この記事では、シリアル値についての知っておくべき基本的な3つのポイントを紹介します。
もくじ
Excelで日付や時刻を表す「シリアル値」とは
Excelなどで日付と時刻を処理するために割り当てられた数値のことを「シリアル値」と言います。
日付のシリアル値
日付のシリアル値は、1900/1/1を1とした整数の通し番号になっています。
例えば、1900/1/2 のシリアル値は 2 、2021/1/1 のシリアル値は 44197 、 2021/4/19 のシリアル値は 44305 という具合です。
※便宜上、シリアル値の 0 には 1900/1/0 が当てられています。
時刻のシリアル値
また、時刻のシリアル値は、24時間を1とみなした小数で表します。
例えば、6:00 のシリアル値は 0.25 、 12:00 のシリアル値は 0.5 という具合です。
さらに、日付と時刻を一緒に表すこともできます。
例えば、2021/4/19 18:00をシリアル値で表すと、44305.75となります。
日付を「シリアル値」で表示する
ここまでで、シリアル値とは、Excelが日付と時刻を処理するために用いている数値であるということと、そのしくみについて少しわかっていただけたのではないでしょうか。
さてここからは、日付をシリアル値で表示する方法を説明します。
[セルの書式設定]ダイアログを開く
1900/1/1 はシリアル値の 1 を、1900/1/2 はシリアル値の 2 を、そして 2021/4/19 はシリアル値の 44305 であることをお伝えしました。
このことを確かめてみます。
今、B1セルに 1900/1/1、B2セルに 1900/1/2、B3セルに 2021/4/19 が入力されています。
まずは、B1セルを選択します。B1セルを選択している状態で、[Ctrl]+[1]と押します。
テクニック
[Ctrl]+[1]とはCtrlキーを押しながら、数字の1を押すという意味です。
※テンキーの 1 ではなく、キーボードにある 1 を押します。
すると、セルの書式設定ダイアログが開きます。
今は、表示形式タブの[分類]の日付が選択されています。
表示形式タブの[分類]の標準を選択します。
すると、1という数値(シリアル値)であることを確かめることができます。
同様に、B2セルを選択し確かめてみると、2という数値(シリアル値)であることがわかります。
さらに、B3セルを選択し確かめてみると、44305という数値(シリアル値)であることがわかります。
シリアル値を「日付」で表示する
シリアル値の 1 が 1900/1/1 を、2 が 1900/1/2 を、そして 44305 が、 2021/4/19 であることを確かめることができました。
今度は、1 、2 、44305 という数値(シリアル値)を日付で表示する方法を説明します。
[セルの書式設定]ダイアログ
今、B1セルに 1、B2セルに 2、B3セルに 44305 と入力されています。
このB1セル~B3セルを選択します。
選択の方法はいろいろありますが、ここでは、B1セルにカーソルを置いて、[Ctrl]+[A]と押します。
※あくまで一例です。
すると、B1セル~B3セルが選択できます。
この状態で、[Ctrl]+[1]、Ctrlキーを押しながら、数字の1を押し、セルの書式設定ダイアログを開きます。
右クリックして、セルの書式設定を選択してもかまいません。
すると、このように表示されます。
分類を標準から日付にします。このような表示になります。OKボタンをクリックします。
B1セル~B3セルが日付で表示されます。
日付には、さまざまな形式が用意されています。
[種類]の中から3月14日を選択すると、1月1日、1月2日、4月19日という表示になります。
このように、Excel内部では、1、2、44305 といった数値を、表示形式で日付に見せているのです。
知っておくべき3つのこと
シリアル値とは、Excelが日付と時刻を処理するために用いている数値である。
Excelは、その数値(シリアル値)を表示形式で日付・時刻として見せている。
シリアル値は、セルの書式設定で、日付・時刻に表示を変換ができる。
最後まで、読んでいただきありがとうございました!
おまけ 1
1900/1/1 を1、2021/4/19 を44305と紹介しました。
これを言い換えると、2021/4/19 は、1900/1/1 から数えて、44305日目ということになりそうです。
ですが違います。
実は、存在しない日付、1900/2/29 がカウントされています。
ですから、1900/2/29 の前後で日付を比較するような場合は、この1900/2/29 を差し引いて日数を計算する必要があります。
めったにないことなので、知らなくても問題はありません。
おまけ 2
実は、1900/1/1 を1とする1900年日付システム以外に、1904/1/1 を1とする1904年日付システムというのがあります。
おまけ 1で紹介した、1900/2/29 が含まれないため、うるう年の計算をする上で、プログラム上、便利ということなのでしょう。
Windows版のExcelは、1900年日付システムが初期設定になっています。
[Excelのオプション]ダイアログの[詳細設定]にある[1904年から計算する]にチェックをつけると、1904年日付システムに変わります。
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