年と月を入力するだけで、日曜始まりのカレンダーが自動表示される便利なExcelシートの作成方法を紹介します。
例えば、A1セルの数字7を10に変更すると、10月のカレンダーになります。なお、9行目は、第5日曜や第5月曜がある場合にだけ表示される設定です。
また、ビジネスの現場での打ち合わせの際には、4か月分くらいのカレンダーを確認できた方がいい場面も多々あるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、年と月を入力するだけで、日曜始まりのカレンダーが自動表示される便利なExcelシートの作成方法を紹介するとともに、4か月分のカレンダーをA4サイズで印刷できるExcelブックを提供します。
2021年(令和3年)~2031年(令和13年)の祝日・休日に対応したExcelカレンダー。
4か月カレンダーの例(2021年7月~10月)
※マクロは使いません。関数(DATE、WEEKDAY、COUNTIF)と条件付き書式といったExcelの基本的な機能だけで作ることができます。
では、さっそく始めましょう。
使いまわせる日曜始まりのカレンダーを作成する
年と月を入力する
まずは、A1セルとA2セルを結合します。
そして、A1セルに月を示す数値(ここでは7)を、B1セルに年を示す数値(ここでは2021)を入力します。
B1セルを選択し、[Ctrl]+[1]と押して、セルの書式設定ダイアログを開きます。
ユーザー定義を選び、種類ボックスに表示されているG/標準に続けて、年と入力します。
次に、B2セルにDATE関数を入力します。
DATE関数の引数(ひきすう)は、年、月、日で、
[=DATE( 年,月,日 )]という書式で表します。
B2セルには、=DATE(B1,A1,1)と入力します。
B2セルの2021/7/1の表示形式を変更します。
セルの書式設定ダイアログを開き、ユーザー定義を選びます。
種類ボックスにmmmmと入力します。
すると、7月の英語、Julyの表示になります。
DATE関数とWEEKDAY関数を入力する
A4セルにDATE関数とWEEKDAY関数を組み合わせて入力します。
Excelシートでカレンダーをつくる際のキモの部分です。
WEEKDAY関数は、日付に対応する曜日を1~7の整数で返す関数です。
WEEKDAY関数の引数(ひきすう)は、シリアル値、種類で、
[=WEEKDAY( シリアル値,種類 )]という書式で表します。
種類は、省略するか、0~3の数値を入力します。
WEEKDAY関数が返す値は次のとおりです。
日曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
省略 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
1の場合 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
2の場合 | 7 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
3の場合 | 6 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
ここでは、A4セルには、=DATE($B$1,$A$1,1)-WEEKDAY(DATE($B$1,$A$1,1))+1という式を入力します。
すると、6月27日を示すシリアル値(44374)が表示されます。
A4セル~G9セルを選択して、セルの書式設定ダイアログを開き、
ユーザー定義を選んで、種類ボックスにdと入力します。
すると、A4セルは27という表示に変わります。
その他のセルに数式を入力する
B4セルに、=A4+1と入力します。
そして、この式をC4セル~G4セルにコピーします。
また、A5セルには、=A4+7と入力します。
そして、この式をB5セル~G5セル、さらには、A6セル~G9セルにコピーします。
表示したい月と異なる月の日付書式を設定する
ここからは、条件付き書式で見栄えを整えていきます。
まずは、表示したい月と異なる月の日付セルが文字色:白、塗りつぶし:グレーになるようにします。
A4セル~G8セルを選択し、ホームタブのスタイルグループにある条件付き書式をクリックします。
新しいルールをクリックします。
数式を使用して、書式設定するセルを決定を選択します。
次の数式を満たす場合に値を書式設定ボックスに、
=MONTH(A4)<>$A$1と入力します。
これは、A4セルの月とA1セルの月が異なるならばという意味です。
なお、MONTH関数は、月を返す関数です。
MONTH(A4)でA4セルの月、ここでは6(月)が返されます。
A1セルは7(月)なので、条件を満たすことになります。
書式ボタンをクリックし、フォントタブを選択します。
色ボックスの白をクリックします。
罫線タブに移動し、外枠をクリックします。
塗りつぶしタブに移動し、グレーをクリックします。
これで、異なる月の日付を示すセルが文字色:白、塗りつぶし:グレーになりました。
※9行目は選択していないので、色は変わりません(選択範囲は、A4セル~G8セル)
日曜日の列の書式を設定する
次は、日曜日を表示するA4セル~A9セルの日付書式を設定します。
A4セル~A9セルを選択し、ホームタブ→条件付き書式→新しいルールと進みます。
数式を使用して、書式設定するセルを決定を選択し、
次の数式を満たす場合に値を書式設定ボックスに、
=MONTH(A4)=$A$1と入力します。
書式ボタンをクリックし、
フォントの色:濃い赤、罫線:外枠、塗りつぶし:オレンジ(80%)
と設定して確定します。
これで、次のようになります。
(9行目などの書式設定はまとめて設定します。)
土曜日の列の書式を設定する
次は、土曜日を表示するG4セル~G9セルの日付書式を設定します。
G4セル~G9セルを選択し、ホームタブ→条件付き書式→新しいルールと進みます。
数式を使用して、書式設定するセルを決定を選択し、
次の数式を満たす場合に値を書式設定ボックスに、
=MONTH(G4)=$A$1と入力します。
書式ボタンをクリックし、
フォントの色:青、罫線:外枠、塗りつぶし:青(80%)
と設定して確定します。
これで、次のようになります。
(9行目などの書式設定はまとめて設定します。)
9行目などの書式を設定する
今は、9行目に8月の日付が表示されている状態です。
これを見えないようにするために、フォントの色を背景と同じ色である白にします。
A4セル~G9セルを選択し、フォントの色から白を選択します。
すると次のようになり、
9行目の日付と7月の平日の日付が見えなくなりました。
平日の日付を設定する
次は、平日の日付を設定します。
平日の日付を表示するB4セル~F9セルを選択し、ホームタブ→条件付き書式→新しいルールと進みます。
数式を使用して、書式設定するセルを決定を選択し、
次の数式を満たす場合に値を書式設定ボックスに、
=MONTH(B4)=$A$1と入力します。
書式ボタンをクリックし、
フォントの色:黒、罫線:外枠、塗りつぶし:青(80%)
と設定して確定します。
これで、次のようになります。
ここまでで、B1セルの【年】とA1セルの【月】を入力するだけで、日曜始まりのカレンダーが自動表示されるようになりました。
このカレンダーでも十分使えるものですが、ここからはさらに、祝日のセルに色がつくようにしていきます。
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