京都

【無料・塗り絵】東寺(教王護国寺) ~日本一の五重塔と「立体曼荼羅」が放つ密教の彩り~

皆様、こんにちは。塗り絵研究家の白河みなみです。新幹線で京都駅に近づくと、窓の外にそびえ立つ五重塔が見え、「ああ、京都に帰ってきた」「ついに京都に着いた」と旅の始まりを実感したことはありませんか?

今回のブログでご紹介するのは、その塔の主である世界遺産**「東寺(とうじ)」**です。

正式名称を「教王護国寺(きょうおうごこくじ)」というこの寺院は、およそ1200年前の平安京造営時からこの地にあり続ける、まさに古都の歴史そのものと言える場所です。塗り絵本では、京都のランドマークである五重塔の威風堂々とした立ち姿や境内の静謐な空気感を線画に落とし込みました。

重厚な木造建築の色、四季折々の自然の色、そして密教美術の煌びやかな黄金色。東寺は、塗る色によって全く異なる表情を見せてくれる奥深いテーマです。筆を動かす前に、空海(弘法大師)がこの場所に込めた想いや、建築の見どころを予習しておきましょう。

平安京唯一の遺構!空海ゆかりの「東寺」とは

東寺の歴史は、794年の平安遷都からわずか2年後に始まります。当時、平安京の正門である羅城門の東側に、都を守るための官立寺院として建立されました。

その後、嵯峨天皇によって唐から帰国した弘法大師・空海に託され、日本初の密教寺院としての歩みを始めます。京都には数多くの寺院がありますが、平安京が造られた当時の場所に、当時のままの名前で残っている遺構は、実はこの東寺だけなのです。

長い歴史の中で焼失と再建を繰り返してきましたが、現在の伽藍(がらん)も創建当時の配置を色濃く残していると言われています。塗り絵で伽藍の配置や建物の並びを塗る際は、1200年前の平安貴族や空海も同じ配置でこの景色を見ていたのだと想像を膨らませてみてください。歴史の重みが、筆先に乗り移るような感覚を味わえるかもしれません。

【塗り絵】東寺

【色見本】東寺

木造日本一!高さ55メートルを誇る「五重塔」

東寺を象徴する建物といえば、やはり国宝の**「五重塔」です。その高さは約55メートルにおよび、木造の塔としては日本一の高さ**を誇ります。

現在の塔は、江戸時代に徳川家光の寄進によって再建された5代目のものですが、その圧倒的な存在感は健在です。至近距離から見上げると、幾重にも重なる屋根の反りや、複雑に組み上げられた木組みの迫力に圧倒されます。

塗り絵においては、この「木」の質感をどう表現するかが最大のポイントです。 長い年月を経て黒光りするような古木の重厚感を出すために、焦げ茶やダークグレーを重ね塗りするのも良いでしょう。あるいは、夕焼けに染まるシルエットとして、茜色の空を背景に黒く塗りつぶすのもドラマチックです。京都の空に切り立つそのシルエットは、まさに写真映えする絶景スポットでもあります。

圧巻の仏像群!教えを可視化した「立体曼荼羅」

建物の外観だけでなく、お堂の中に広がる世界も東寺の大きな魅力です。 特に「講堂」の中に安置されている**「立体曼荼羅(りったいまんだら)」**は必見です。

密教の教えは非常に奥深く、言葉だけで理解するのは難しいとされています。そこで空海は、その世界観を視覚的に伝えるために、大日如来を中心とした21躰(たい)もの仏像を配置しました。 平面の絵画として描かれることが多い曼荼羅を、仏像という立体物で表現したこの空間は、見る者を圧倒するパワーに満ちています。

また、東寺の本堂にあたる国宝の「金堂(こんどう)」には、本尊の薬師如来像と、それを守る日光菩薩・月光菩薩が安置されています。さらにその台座には、ユーモラスで個性豊かな表情をした十二神将が並び、荘厳さの中にも動きのある造形美を楽しむことができます。

四季の彩りと「弘法市」の賑わい

重厚な建築物が並ぶ東寺ですが、境内は四季折々の自然に彩られています。春には桜、秋には紅葉が境内を埋め尽くし、五重塔の黒っぽい色とのコントラストが鮮やかに浮かび上がります。特に夜間のライトアップでは、闇夜に浮かぶ黄金色の塔と、照らし出された紅葉が幻想的な世界を作り出します。

また、東寺は「弘法さん」の愛称でも親しまれており、毎月21日には「弘法市(こうぼういち)」という骨董市が開かれます。多くの露店が立ち並び、地元の人や観光客で賑わうこの日は、静寂な境内とはまた違った活気に包まれます。

アクセス情報

東寺へのアクセスは非常に便利です。JR「京都駅」八条口から徒歩約15分で到着します,。新幹線の待ち時間などを利用して気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。また、近鉄電車を利用する場合は「東寺駅」から徒歩約10分です。

編集後記:古都の「重み」を色で感じる

JR「京都駅」のすぐ近くにありながら、一歩足を踏み入れると1200年の時を超えた空気が流れる東寺。 日本一高い木造の塔を塗る際は、ぜひ定規を使わず、筆や色鉛筆のフリーハンドのタッチで、木の温もりや歴史の揺らぎを表現してみてください。

次回は、煌びやかな金色の世界、その名も「金閣寺」をご紹介します。同じ仏教建築でも、東寺とは全く異なる「金」の表現方法についてお話ししますので、どうぞお楽しみに。

関連記事

【無料・塗り絵】JR京都駅周辺 ~巨大な「ガラスの渓谷」と古都のタワーが見せるモダニズム~

【無料・塗り絵】金閣寺(鹿苑寺) ~水面に映る「逆さ金閣」と極楽浄土の輝き~

参考資料

【京都市公式】京都観光Navi

京都のおすすめ観光スポット71!世界遺産の社寺から穴場まで網羅

京都観光ならここで決まり!古都を彩る名所をずらりとピックアップ!

京都府観光ガイド

-京都

© 2026 まなびっと Powered by AFFINGER5