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最大震度は7、階級は「震度0~7」の10階級、マグニチュードとの違いや想定される状況をわかりやすく

 

最大震度と震度を表す階級の関係や、震度ごとに想定される被害、震度とマグニチュードとの違いなどを紹介しています。

 

最大震度は「7」で10階級

気象庁が発表する震度(震度階級)は、震度は最大を「7」として、震度0、震度1、震度2、震度3、震度4、震度5弱、震度5強、震度6弱、震度6強、震度7の10階級で表されます。

したがって、震度8や震度10などはありません。

 

また、震度は「計測震度計」によって測定されています。

海外では、体感や被害に基づくMM震度階[モディファイド・メルカリ・スケール(改正メルカリ震度階)]という12階級で表現されることが多いようです。

 

気象庁が発表する震度(震度階級)と海外で主に用いられるMM震度階とは、日本と海外の建築様式が異なっていることなどにより、対応させることは難しいようです。

 

体感や被害に基づくMM震度階の場合、かなりの大地震だとしても、その場所に人が住んでいないときは、MM震度階のデータが得られないことがあります。

 

参考【最新版】全国地震動予測地図(マップ)[2020年版]|地震調査委員会

 

震度(震度階級)と人の体感・行動、屋内の状況、屋外の状況

震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
人は揺れを感じないが、地震計には記録される。
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。 棚にある食器類が音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 電線が大きく揺れる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
5弱 大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。道路に被害が生じることがある。

 

震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
5強 大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。自動車の運転が困難となり、停止する車もある。

 

震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。

 

震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が多くなる。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。

 

震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
7 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。

出所:気象庁震度階級関連解説表

参考【最新版】全国地震動予測地図(マップ)[2020年版]|地震調査委員会

 

震度(震度階級)と木造建物(住宅)の状況

震度 耐震性が高い 耐震性が低い
5弱 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。
5強 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。
6弱 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などのひび割れ・亀裂が多くなる。
壁などに大きなひび割れ・亀裂が入ることがある。
瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。倒れるものもある。
6強 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などに大きなひび割れ・亀裂が入るものが多くなる。
傾くものや、倒れるものが多くなる。
7 壁などのひび割れ・亀裂が多くなる。
まれに傾くことがある。
傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。

出所:気象庁震度階級関連解説表

 

震度(震度階級)と鉄筋コンクリート造建物の状況

震度 耐震性が高い 耐震性が低い
5強 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。
6弱 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。
6強 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。 壁、梁(はり)、柱などの部材に、斜めや X状のひび割れ・亀裂がみられることがある。
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。
7 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂がさらに多くなる。
1階あるいは中間階が変形し、まれに傾くものがある。
壁、梁(はり)、柱などの部材に、斜めや X状のひび割れ・亀裂が多くなる。
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものが多くなる。

出所:気象庁震度階級関連解説表

 

震度(震度階級)と地盤・斜面等の状況

震度 地盤の状況 斜面等の状況
5弱 亀裂※1や液状化※2が生じることがある。 落石やがけ崩れが発生することがある。
5強
6弱 地割れが生じることがある。 がけ崩れや地すべりが発生することがある。
6強
7
大きな地割れが生じることがある。 がけ崩れが多発し、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある※3

※1 亀裂は、地割れと同じ現象であるが、ここでは規模の小さい地割れを亀裂として表記している。
※2 地下水位が高い、ゆるい砂地盤では、液状化が発生することがある。液状化が進行すると、地面からの泥水の噴出や地盤沈下が起こり、堤防や岸壁が壊れる、下水管やマンホールが浮き上がる、建物の土台が傾いたり壊れたりするなどの被害が発生することがある。
※3 大規模な地すべりや山体の崩壊等が発生した場合、地形等によっては天然ダムが形成されることがある。また、大量の崩壊土砂が土石流化することもある。

出所:気象庁震度階級関連解説表




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ライフライン・インフラ等への影響

ガス供給の停止 安全装置のあるガスメーター(マイコンメーター)では震度5弱程度以上の揺れで遮断装置が作動し、ガスの供給を停止する。
さらに揺れが強い場合には、安全のため地域ブロック単位でガス供給が止まることがある
断水、停電の発生 震度5弱程度以上の揺れがあった地域では、断水、停電が発生することがある
鉄道の停止、高速道路の規制等 震度4程度以上の揺れがあった場合には、鉄道、高速道路などで、安全確認のため、運転見合わせ、速度規制、通行規制が、各事業者の判断によって行われる。(安全確認のための基準は、事業者や地域によって異なる。)
電話等通信の障害 地震災害の発生時、揺れの強い地域やその周辺の地域において、電話・インターネット等による安否確認、見舞い、問合せが増加し、電話等がつながりにくい状況(ふくそう)が起こることがある。そのための対策として、震度6弱程度以上の揺れがあった地震などの災害の発生時に、通信事業者により災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などの提供が行われる。
エレベーターの停止 地震管制装置付きのエレベーターは、震度5弱程度以上の揺れがあった場合、安全のため自動停止する。運転再開には、安全確認などのため、時間がかかることがある。

※震度6強程度以上の揺れとなる地震があった場合には、広い地域で、ガス、水道、電気の供給が停止することがある。

出所:気象庁震度階級関連解説表

 

大規模構造物への影響

長周期地震動による超高層ビルの揺れ 超高層ビルは固有周期が長いため、固有周期が短い一般の鉄筋コンクリート造建物に比べて地震時に作用する力が相対的に小さくなる性質を持っている。しかし、長周期地震動に対しては、ゆっくりとした揺れが長く続き、揺れが大きい場合には、固定の弱いOA機器などが大きく移動し、人も固定しているものにつかまらないと、同じ場所にいられない状況となる可能性がある。
石油タンクのスロッシング 長周期地震動により石油タンクのスロッシング(タンク内溶液の液面が大きく揺れる現象)が発生し、石油がタンクから溢れ出たり、火災などが発生したりすることがある。
大規模空間を有する施設の天井等の破損、脱落 体育館、屋内プールなど大規模空間を有する施設では、建物の柱、壁など構造自体に大きな被害を生じない程度の地震動でも、天井等が大きく揺れたりして、破損、脱落することがある。

※規模の大きな地震が発生した場合、長周期の地震波が発生し、震源から離れた遠方まで到達して、平野部では地盤の固有周期に応じて長周期の地震波が増幅され、継続時間も長くなることがある。

出所:気象庁震度階級関連解説表

 

震度とマグニチュードの違い

震度は、ある場所での地震による揺れの強さをあらわし、マグニチュードは地震そのものの大きさ(規模)をあらわします。

 

また、マグニチュードと地震波の形で放出されるエネルギーとの間には、マグニチュードが1大きくなるとエネルギーは約32倍に、マグニチュードが2大きくなるとエネルギーは約1,000倍になるという関係があると言われています。

 

マグニチュード8の地震は、マグニチュード7の地震の約32個、マグニチュード6の地震の約1,000個分のエネルギーに相当するというわけです。

 




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地域別地震動予測地図(マップ)

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マップ【最新版】全国地震動予測地図(マップ)[2020年版]|地震調査委員会

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都道府県順、超過確率順の確率一覧

震度5弱以上都道府県順、超過確率順の 震度5弱 以上の揺れに襲われる確率一覧

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参考文献

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