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日付や時刻を表す「シリアル値」について知っておくべき3つのこと【Excel】

 

Excelでは、[日付]と[時刻]を[シリアル値]と呼ばれる数値で管理しています。
この記事では、[シリアル値]についての知っておくべき基本的な3つのポイントを紹介します。

 

日付や時刻を表す[シリアル値]とは

Excelなどで[日付]と[時刻]を処理するために割り当てられた数値のことを[シリアル値]といいます。

[日付]のシリアル値

日付]の[シリアル値]は、[1900/1/1]を「1」とした整数の通し番号になっています。

例えば[1900/1/2] のシリアル値は 「2」 、[2023/4/1] のシリアル値は「45017」、[2023/4/2] のシリアル値は 「45018」 という具合にです。
※便宜上、シリアル値の「0」 には「1900/1/0 」が当てられています。

 

[時刻]のシリアル値

時刻]の[シリアル値]は、[24時間]を「1」とみなした小数で表します。
例えば[6:00]のシリアル値は「0.25」 、[12:00]のシリアル値は「0.5」という具合にです。

 

 

また、日付と時刻を一緒に表すこともできます。
例えば、[2023/4/1 12:00]をシリアル値で表すと、「45017.5」となります。

 

日付を[シリアル値]で表示するには

ここまでで、[シリアル値]はExcelが日付と時刻を処理するために用いている数値であるということ、そして、そのしくみについてご理解いただけたと思います。
ここからは、日付をシリアル値で表示する方法を説明します。

 

[セルの書式設定]ダイアログを開く

[1900/1/1]はシリアル値の「1」を、[1900/1/2]はシリアル値の「2」を、そして[2023/4/1]はシリアル値の「45017」であることをお伝えしました。
このことを確かめてみましょう。

今、A1セルとC1セルに[1900/1/1]、A2セルとC2セルに[1900/1/2]、A3セルとC3セルに[2023/4/1]が入力されています。

 

ここで、C1セル~C3セルを選択します。

 

ホーム]タブの[数値]グループにある[数値の書式]ボックスから[標準]を選択します。

 

すると、[1900/1/1]のシリアル値は「1」、[1900/1/2]のシリアル値は「2」、そして[2023/4/1]のシリアル値は「45017」であることを確かめることができます。

 

この日付の表示とシリアル値の関係が理解できていると、数値の「1」や「0」を入力したときに、[1900/1/1]や[1900/1/0]という表示になっても慌てずに済みます。

[1900/1/1]や[1900/1/0]という表示になったら、Excelが[日付]と誤解しているわけですから[数値の書式]ボックスなどで表示形式を[標準]にすれば「1」や「0」という表示にすることができます。

 

さまざまな[日付]の表示方法

シリアル値の「1」が[1900/1/1]に、「2」が[1900/1/2]という形で表示されていることは理解いただけたと思います。
今度は[日付]を、[1900/1/1]や[1900/1/2]以外の表示する方法を紹介します。

 

[セルの書式設定]ダイアログで設定する

[日付]を好みの表示にするには、[セルの書式設定]ダイアログで設定します。
[セルの書式設定]ダイアログでは、以下のような表示をはじめ、さまざまな形の表示にすることができます。

 

※Excelでは[セルの書式設定]ダイアログを頻繁に表示することになります。
ですから、[セルの書式設定]ダイアログを表示するショートカットキー[Ctrl + 1]はぜひ覚えてください。

 

では、具体的に設定してみましょう。
C3セルを選択し、[Ctrl]キーを押しながら[1]を押します(※テンキーの[1]はNG)。

 

開いた[セルの書式設定]ダイアログの[表示形式]タブにある[分類]から[日付]を選び、[種類]ボックスの図の部分[2012年3月14日]を選択し[OK]を押します。
すると、表示が[2023年4月1日]になります。

 

同じ手順で、[種類]ボックスからお好みのものを選んでください。

以下の記事では、[日付]の表示形式を【表】にまとめ【設定方法】を解説しています。
[日付]の表示形式について、「もっと知っておきたい!」という方は参考にしてください。

 

存在しない日付「1900/2/29」 がカウントされている

「1900/1/1」 が「1」、「2021/4/19」 が「44305」と紹介しました。
ということは、「2021/4/19」 は「1900/1/1」 から数えて「44305日目」ということになりそうですよね。

ところが、違うんです。
その理由は、存在しない日付「1900/2/29」 がカウントされているからなんです。

 

ですから、「1900/2/29」 の前後で日付を比較するようなときには、この「1900/2/29」 を差し引いて日数を計算する必要があります。
「1900/2/29」 の前後で日付を比較するようなことは、めったにないので知らなくても問題ありませんね。

 

1904年日付システム

Excelには、「1900/1/1」 を「1」とする[1900年日付システム]のほかに、「1904/1/1」 を「1」とする[1904年日付システム]というのがあります。

この[1904年日付システム]では、さきほど紹介した「1900/2/29」 が含まれないため、うるう年の計算をする上でプログラム上、便利ということなのでしょう。

 

Windows版のExcelは、[1900年日付システム]が初期設定になっています。
Excelのオプション]ダイアログの[詳細設定]にある[1904年から計算する]にチェックをつけると、[1904年日付システム]に変わります。

 

知っておくべき3つのこと

  • シリアル値]はExcelが日付と時刻を処理するために用いている数値のこと
  • Excelは、その数値(シリアル値)を表示形式で日付・時刻に表示している
  • [シリアル値]は[数値の書式]や[セルの書式設定]で日付・時刻表示にできる

 

最後まで、読んでいただきありがとうございました!

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参考文献

  • B!