皆様、こんにちは。塗り絵研究家の白河みなみです。
前回までの「清水寺」「伏見稲荷大社」といった伝統的な寺社仏閣から少し趣向を変えて、今回は京都の玄関口である**「JR京都駅」**とその周辺エリアをご紹介します。
新幹線を降りた瞬間、目の前に広がる巨大な吹き抜け空間に圧倒された経験がある方も多いのではないでしょうか。実は、京都駅は単なる通過点ではなく、それ自体が巨大なアート作品のような観光スポットなのです。
塗り絵本では、幾何学的なラインが美しい駅ビルの近代建築や、京都のランドマークであるタワー、そして駅からほど近い国宝の塔などを取り上げています。「古都・京都」のイメージを覆すようなモダンなデザインと、変わらぬ歴史的風景のコントラスト。その面白さを、ぜひ色鉛筆で表現してみてください。今回は、そんな京都駅エリアの多彩な魅力に迫ります。
巨大なアート空間「京都駅ビル」の造形美
JR京都駅は、ホテルグランヴィア京都やジェイアール京都伊勢丹、文化施設などが一体となった巨大なターミナルビルです。
1997年に完成した現在の駅ビルは、ガラスと金属で構成された先進的なデザインが特徴です。中央コンコースの巨大な吹き抜けは、まるで「ガラスの渓谷」のよう。見上げると空が切り取られ、雲の流れや光の移ろいをダイレクトに感じることができます。また、ビル内には「大階段」などの広場も設けられており、多くの人々が行き交う賑わいの空間となっています。
塗り絵において、京都駅ビルは「直線美」を楽しむ最高のページです。 無数に組まれた鉄骨のフレームや、ガラスに反射する空の色。これらを無機質なグレー一色で塗るのではなく、夕暮れ時のオレンジや、夜空の深い青をガラス面に映り込ませることで、ドラマチックな作品に仕上がります。現代建築ならではのシャープな線を、定規を使わずにあえて手書きのタッチで塗ることで、温かみをプラスするのもおすすめです。
京都の街を照らす灯台「京都タワー」
京都駅の烏丸中央口を出てすぐ、目の前にそびえ立つのが白い巨塔**「京都タワー」**です。高さ131メートルを誇るこのタワーは、京都の街一番のっぽな建物として親しまれています。海のない京都の街を照らす「灯台」をイメージして建設されたその姿は、白く滑らかな曲線が特徴的です。
地上100メートルにある展望室からは、碁盤の目のように広がる京都市街を360度一望することができます。清水寺や東寺、西本願寺といった世界遺産を空から眺める体験は、地上とは違った発見を与えてくれるでしょう。タワーの下層部はホテルやレストラン、ショッピングエリアとなっており、観光の拠点としても非常に便利です。
塗り絵の際は、この「白さ」をどう表現するかがポイントになります。 背景に鮮やかな青空を敷くことで白さを際立たせるもよし、夜景設定にしてライトアップされた輝きを黄色やクリーム色で表現するもよし。駅ビルのガラス面に映るタワーを描き込むなど、遊び心のある構図にも挑戦してみてください。
新幹線から見える国宝「東寺」の五重塔
京都駅エリアのもう一つの主役は、駅から徒歩約15分の場所にある世界遺産**「東寺(教王護国寺)」**です。 新幹線の車窓から見える五重塔は、「京都に帰ってきた」「京都に着いた」と実感させてくれるシンボル的な存在です。
この五重塔は高さ約55メートルあり、木造の塔としては日本一の高さを誇ります。現在の塔は江戸時代に再建されたものですが、その威風堂々とした姿は圧巻です。東寺は、平安京の造営とともに建立された国立の寺院であり、後に弘法大師空海に託された日本初の密教寺院としての歴史を持ちます。
塗り絵本では、近代的な京都駅やタワーとは対照的な、木の温もりと重厚感を表現するページとなります。五重塔の複雑な組み木や、反り上がった屋根の優美な曲線を、焦げ茶色や深緑色を重ねて丁寧に塗ってみてください。春には桜、秋には紅葉と、季節の花々を添えることで、黒っぽい塔の色がより一層引き立ちます。
鉄道と水のいきものたち「梅小路エリア」
京都駅から西へ少し足を延ばすと、大人も子供も楽しめる「梅小路公園」エリアがあります。ここには**「京都鉄道博物館」と「京都水族館」**という二大人気スポットがあります。
京都鉄道博物館は、蒸気機関車から新幹線まで、実物車両53両を展示する国内最大級の鉄道博物館です。本物の蒸気機関車が牽引する「SLスチーム号」への乗車体験や、巨大な鉄道ジオラマなど、「見る、さわる、体験する」楽しみが詰まっています。メカニックな車両の質感を塗り絵で再現するのは、鉄道ファンならずとも夢中になる作業でしょう。
一方、京都水族館は「水と共につながる、いのち。」をコンセプトにした内陸型水族館です。特に、鴨川の上流を再現したエリアで展示されている「オオサンショウウオ」は、生きた化石とも呼ばれる京都の自然の象徴です。 塗り絵本では、こうした「いきもの」たちのページも用意する予定です。水槽の透明感や水の揺らぎを、水彩風のタッチで表現してみるのも楽しいかもしれません。
編集後記:新旧が融合する京都の玄関口
京都駅周辺は、1200年の歴史を持つ寺院と、最先端の技術が詰まった駅ビルやタワーが共存する、世界でも稀有なエリアです。 塗り絵を通して、ガラスの近代建築と木造の伝統建築、それぞれのディテールをじっくりと観察してみてください。きっと、ただ通り過ぎるだけでは気づかなかった、京都の奥深い「形の美しさ」に気づくはずです。
次回は、いよいよ京都観光の王道中の王道、金色の輝きが眩しい「金閣寺」をご紹介します。豪華絢爛な金箔を塗り絵でどう表現するか、テクニックも合わせてお伝えしますので、どうぞお楽しみに。
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参考資料
・京都のおすすめ観光スポット71!世界遺産の社寺から穴場まで網羅